【机の上に浮かぶ熱帯魚】 空中ディスプレー

『机の上の空中に、熱帯魚が泳いでたら癒されるな~』

今回はそんな実験にトライをしてみました。

今回作るのは、【空中ディスプレイ】です。

1.特殊な光学プレート

空中に映像を映すために必要になるのが 特殊な光学プレート。
現在は3社程が有名で、これらは一部、実際の市場で設置されています。

  1. (株)アスカネットの「ASKA 3D」
  2. (株)パリティイ・ノベーションズの「パリティミラー」
  3. 日本カーバイト工業(株)の「空中ディスプレイ用リフレクター」

いずれも半透明のプレートで、構造上の違いはあれ、同じように空間で画像が結像されます。
今回は ❷ の「パリティミラー」を使用します。

2.空中に浮かぶ仕組み

簡単に表現すると、こうなります。

『光源からの光を 光学プレートに 2回反射させることで、空中に映像が結像する』

<再帰反射>と言うそうですが、各社の違いは反射のさせ方の違いのようです。

3.実際に作ってみました

Solidworks で設計を行い、3Dプリンター で筐体を作成、作っものがこれです。

光源として、液晶やLEDの代わりに、後ろにスマホを載せます。

4.熱帯魚は見えるのか?

今回の目的は机の上で熱帯魚が泳ぐこと。

しかし残念ながら、熱帯魚は泳ぎませんでした・・・

上の写真で、正面を上から見ている写真、実はスマホに熱帯魚を映しています。

しかし映っているのは乱反射のような光だけ。

これはスマホの画像の精細さにパネルの素子が追い付いていないため、輪郭がぼやけてしまうためです。
また昼の明るさの中では、スマホの輝度では不十分のようです。

5.確かに浮いています・・・

ならば、、ということで、暗い部屋に持ち込んでみてみます。
映す画像も高精細が苦手ならば、シンプルな画像に置き換えて。

すると、スマホの画面が浮かんで見えています。
確かに浮いています。

空間に浮かぶ画像は、正面からしか見えず、横からは見えません。
そのため正面写真では、浮遊感が伝わりにくいのが残念ですが、今回ははっきりと映っています。

今回は、『熱帯魚を泳がす』予定でしたが、結果的に浮遊の確認だけになりました。

詳しい内容や製作プロセスは、こちらのブログに記載しましたので、興味があればご覧ください。

→→→製作プロセスはこちら

6.実用的な用途に次々と・・・

弊社ではお客様と連携して、各種の空中ディスプレイ(空中スイッチ)の開発をおこなっており、以下の分野で実証実験を行っています。

実際の設置例として刈谷のハイウェイオアシスに 『トイレ空中浮遊スイッチ』が設置されています。
青文字をクリックするとその情報がみられます。



トイレ用リモコン・・・高級トイレ用リモコン。刈谷ハイウェイオアシスに設置済み

車載用センターコンソール・・・展示会モデル、運転席/助手席に対して回転対応

エレベーター用操作パネル・・・客先本社ビルに設置済み

ATM用テンキー・・・展示会モデル

その他各種操作盤・・・実証実験モデル。 関係施設に設置済み

今後も引き続き開発を続けてい行きます。